厳密にはリアの車高を上げるには、ショック長を延ばすかリアサスの取付け部にスペーサーを挟むの2種類の方法があると思いますが、前者は純正ショックでは車高調機能は無いので出来ません。後者も作業が大変そうなのでパス。リアのプリロードを増すことで対処します。
以前にサスのセッティングをする時は、1.車高、2.プリロード、3.伸び側(テンション)のダンパー調整、4.突き側(圧側、コンプレッション) のダンパー調整の順にやるべき、と教わりました。これ以上の事はほとんど知らないのですが、まずは車高という所からで、それが出来ないのでプリロードを変更という訳です。
用意したのは、デイトナのスライド式リングスパナです。事前に同車種に乗る方のブログから情報を得ていました。
用品店で3800円ほどで買いました
11-12年式のZX-10Rのリアサスは水平に近い角度で寝た状態で取り付けられています。バネの下側の2枚のリングのうち内側のリングを回して締めこんだり緩めたりすることでスプリングの長さを変えます。
リングナットにマーカーで印を付けてっと…
最初に純正セッティングでの車高をチェックしておきます。テールカウルにビニールテープを貼って同じ場所の車高をプリロード変更後もチェック出来るようにしておきます。(写真はプリロードを締めこんだ後のものでした。)車体を真っ直ぐ立てて地面からテールカウルまでの距離を計りましたが、メンテナンススタンドでリアホイールを上げて、テールカウルからリアホイールのアクスルまでの距離を計る方法でも良かったかもしれません。本当はライダーである自分自身が跨った状態での車高を計るべきでしたが、1人で作業していたので諦めました…。
テープで目印を付けておくと計測箇所がズレなくて済みます。
スライド式リングスパナの機能を駆使して、リングナットを締めこんでいきます。タンデムステップは外してズラしておいた方が作業はしやすいです。
本当はリアショック自体を外した状態でリングナットを回すのが正しいやり方らしいんですが、車体についたまま作業するので、力のかかりやすい状態だろうとサイドスタンドをかけた状態でやりました。メンテナンススタンドを使うと力をかけた時に外れるかもしれないのが心配だったので、この方法を取りました。だいたい2回転半ほどリングナットを締めこみ、ショック本体に刻まれたガイドのネジ山の幅を最初の12㎜から15㎜程度まで増やした段階で、それ以上ナットが回らなくなったので、ここまでとしました。
作業後にもう一度車高を計りました。最初に計測した車高から9㎜アップした状態になりました。今まで178cmの僕が跨って、ほぼ両足がべったりだったのが、両足の踵が浮くくらいになりました。
ついでに、フロントの車高を更に下げるためにプリロード(イニシャル)を緩めてみました。標準セッティングは最弱まで回した状態から6回転締めこんだ状態です。これを1回転締めまで(つまり5回転緩める)にしてみました。公道を走るだけならこれくらい緩めてもSHOWAのBPF(ビッグピストンフォーク)は腰砕け感は全く感じませんでした。底付きしてしまうようなら、もう少しイニシャルをかけた方がいいでしょうね。
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